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広江アソシエイツ特許事務所

AIの活用で商標調査の効率化と正確性の両立を実現


はじめに

 広江アソシエイツ特許事務所様は、地域に密着した地元企業に寄り添いつつ、海外事務所との提携による世界各国とのネットワークを活用し幅広い分野で対応されています。
「世界が選ぶ日本の優秀特許事務所(※1)」の特許部門と商標部門の2つの部門に、東海地区で唯一毎年選出されておられます。
今回は、岐阜県岐阜市に位置する自社ビルにあるオフィスへ伺い、所長弁理士の廣江先生とアシスタントの市川様にお話を伺う貴重な機会をいただきました。
商標・意匠は所長自らも対応され、海外からも非常に評価の高い広江アソシエイツ特許事務所様がTM-RoBoをどう活用されているのか、ぜひご一読ください。

(※1)知的財産を専門に扱うManaging Intellectual Propertyが主催する「2023 Managing IP Asia Pacific Awards 」(MIP アジア太平洋地域 賞)において「日本 Patent prosecution部門 Tier3」に選出されました。(https://www.managingip.com/article/2djg3gfhfspnyqf95j6dc/awards/managing-ip-asia-pacific-awards-2024-shortlists-announced

 


廣江政典先生()   市川祥乃様()

※以下、敬称略

商標業務について


(IP-RoBo)
商標業務について、主な取り扱い分野や調査の進め方をお教えください。

(廣江)国内の商標事件については、東海地方を中心にアパレル、食品など業界業種問わず幅広い分野で依頼を受けています。

調査形態は、弁理士が依頼の内容を検討して検索条件など細かい指示を行い、アシスタントが指示に基づいて検索作業を行います。検索結果は、弁理士とアシスタントの双方がチェックしています。

(IP-RoBo)調査において特に意識されているところはどこですか。

(廣江)私が心配性ということもありますが、抜け漏れがないよう考えられる組合せ語や称呼をくまなく抽出し、なるべく細かく検索するようにしています。

その分、調査にかける時間と作業負担は大きくなりますが、確実な調査を行うよう努めています。

 

TM-RoBo導入までの経緯


(IP-RoBo)
TM-RoBoを知っていただいたきっかけは何でしたか。

(廣江)TM-RoBoの存在は、ダイレクトメールで初めて知りました。

調査の正確性を維持しつつ作業負担を軽減する方法を考えていたので、AIの利用によって正確性を維持しながら効率化が見込めるのであれば、この機会に検討してみようと思いました。

(市川)私の方で同じようなツールがないかと情報を集めましたが、十分な導入実績等からみてTM-RoBoと比較対象となるようなツールは見当たりませんでした。

(IP-RoBo)トライアルではどのような点を確認されましたか。

(廣江)一番は精度、すなわち調査結果の正確性です。トライアルで使用させていただいた際は、過去に私が実際に調査した事件や当所で出願した事件をTM-RoBoに入力して検索しました。これらの事件における商標の類否判断の結果とTM-RoBoで算出される類否統計指標(※2)を比較して、同じような判断になっているか確認しました。

確認の結果、TM-RoBoが算出する数値は、これらの事件における商標の類否判断の結果と大きく異なることはなかったため、精度について問題ないと判断しました。 
また、TM-RoBo は、J-PlatPatとリアルタイムに接続しているため、出願及び登録のデータがすべてTM-RoBoに反映されている点も安心できました。

(市川)私もトライアルで使用させていただきましたが、検索方法や結果が簡単に確認できたため、操作性についても問題なく使いやすい印象を持ちました。

 
(※2)入力称呼と当該ヒット商標の各称呼との間で、類似と判断される統計的な指標で、特許庁等の専門家の判断を機械学習したAIが算出した独自の数値

 

(IP-RoBo)導入の決め手はどこでしたか。

(廣江)類否統計指標の数値が高いものから順番に並べて確認できるところがよいと感じました。

これにより、調査に要していた時間を短縮でき、作業負担の軽減になると思い導入を決めました。

また、類否統計指標は、ヒットした商標全てに算出されているため、この数値を参考にすることで判断がしやすくなりました。

(市川)類否統計指標の高い順に並び替えて確認することによって、見落とし等の防止につながると感じました。

調査商標によっては、検索範囲が広く確認件数が多くなる場合もありますが、このような場合は作業負担の軽減がもっと実感できるだろうと想像できました。






TM-RoBoの活用について


(IP-RoBo)
TM-RoBoはどのようにご活用いただいていますか。

(廣江)TM-RoBoで算出される類否統計指標と並び替えによる結果により、効率的に確認しています。

(市川)これまでJ-PlatPatで調査を行っていましたが、商標によっては検索結果が1000件を超えることもあり、膨大な時間をかけていました。
現在は、調査ツールをTM-RoBoにしたことで、類否統計指標の数値が高いものから順に確認でき、作業時間を大きく短縮できました。

100件、200件全てを確認することは珍しくないため常に緊張感をもって確認していましたが、数値化されたリストを確認する場合の作業負担の違いにとても驚きました。確認にかかる時間だけでなく正確性も向上したと実感しています。

(廣江)J-PlatPatの検索結果は称呼基準や登録番号が若い順に並んでいるものの、似ている順に並ぶわけではないため、見落としがないよう集中力が必要な確認作業を長時間強いられていましたが、TM-RoBoを導入してからは、類否統計指標の数値が高いものから順に確認できるため心持ちが違います。

そのため集中力を保った作業ができるので結果的に判断の正確性も増したと思います。

やはり参考にできる数値があるのとないのとでは意識の持ち方も異なり、今までの調査と比べると疲労感やかかる時間も全然違いますね。



 
 
ライオン株式会社導入事例 画像5.jpg

導入効果


(IP-RoBo)
導入後の効果はいかがでしょうか。

(廣江)並び替えによって類否統計指標の数値が高いものから順に確認できるため、調査全体の作業時間を大幅に短縮することができました。

また調査時間の短縮だけでなく、調査の正確性を維持できている点も大きいと感じています。

(IP-RoBo)効率化によって何か変化はありましたか。

(廣江)今までお応えしたかった簡易調査のご依頼を受けられるようになりました。

ネーミング段階でのスクリーニング調査など早期のご相談に対し助言を差し上げることができれば、さらにクライアントに寄り添った対応ができると思っていたのですが、実際の業務負担と一致せず対応ができておりませんでした。

TM-RoBoを導入したことで急ぎの案件にも対応でき、スクリーニングの調査オプションをご案内することが可能となりました。

(市川)実際に、前回の調査が早くてよかったのでまた同じ調査をお願いしますと依頼されることや、気軽に調査を頼めるので追加の調査を依頼されるといった反応をいただいており、ご満足いただけていると思います。



最後に


(廣江)
TM-RoBoで算出された類否統計指標の数値と自分の判断に大きなズレは今まで出たことがありませんので安心して活用できています。

また、効率化によって確保できたリソースによって、新たなサービスを提供できるようになったことは、事務所全体でみても大きいと感じます。

限られたリソースで業務の効率化と様々なクライアントのご要望に応え続けていくためには、AIツールの活用は不可欠だと思います。

今後もAIによって自動化できる分野に関しては幅広く検討し、うまく活用していこうと考えています。

様々な観点からリソースの確保を模索している事務所は少なくないと思いますので、まずは商標調査におけるTM-RoBoの検討が良いきっかけになるかもしれません。

 


 取材日:2025年2月3日

本日は商標業務の課題感から実際の活用事例まで、参考になる幅広い意見をたくさんお聞きすることができました。

改めて、弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所 廣江先生、市川様、貴重なお時間をいただきありがとうございました。

今後もTM-RoBo導入ユーザ様にインタビューを行い皆様に発信いたします。

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