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コラム

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【TM-RoBoの機能紹介】称呼検索 -1 . 既存商標DBの問題点

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前回までは、TM-RoBoの導入効果(「二段階調査」「ネーミングサポート」「人材育成の短縮化」)をお伝えしてきましたが、今回から数回に渡り、TM-RoBoの各機能についてご紹介させていただきます。

 

開発背景となる既存商標DBサービスの問題点とは


まずはTM-RoBoの「称呼検索」と「商標検索」のうち、「称呼検索」についてご説明いたします。

機能説明の前に、「称呼検索」が生まれた背景事情である既存商標データベースサービス(以下、商標DBサービス)における問題点から検討したいと思います。

ほとんどの既存商標DBサービスでは、入力称呼に対してある程度曖昧でも検索を可能とする「部分一致検索」か、それに類する程度の検索しか行うことができません。そのため、それほど似ていない第三者登録商標等も多数検索結果としてヒットしてしまいます。さらに、その検索結果は、第三者登録商標等との類似度合を全く加味できないため、大量のヒット商標が無作為に羅列されたリストが出力されてしまいます。



「類似度合いに基づいて並べる」と称しているサービスも出てきてはいますが、実は、これらのサービスのほとんどは、“1音違いの場合は似ている”等の一般的に知られた形式的なルールでヒット商標を並べているにすぎません。

しかし、1音違いの場合であっても、その1音の違いがどの音であるか、どこの部分で異なるか等によって類似度が変わるため(例えば、「プルレ」と「プレレ」、「プルレ」と「プルネ」は1音違いという点では共通していますが、類似度はかなり異なると考えられます。)、一般的に“1音違い”というものを全て同列に扱っては類似度を正しく捉えることにはなりません。

商標専門家は、一般的に知られた形式的ルールを総合的に判断しているだけでなく、無意識に獲得した暗黙知も駆使して行っているため、形式的なルールだけでは到底対応できないのです。

上記のことから、調査者は既存の商標DBサービスを利用する場合、ヒットした全ての検索結果に対して、入力称呼との類否判断を行う必要があります。このため、既存の商標DBサービスでは、調査者に専門的知識が必要な上、莫大な数の検索結果(現時点のJ-PlatPatで最大3000件)の類否判断を一つひとつ行うという非常に手間のかかる作業を強いられ、さらにそのことによる集中力の低下から判断ミスを誘発するという恐れがありました。

既存の商標DBサービスは、ある一定の類似称呼をもった商標を検索するという点では非常に有益なのですが、正確な称呼調査をするうえでは、調査者に多大な負担をかけているという大きな問題があると考えています。



まずは、既存の商標DBサービスにおける問題点をご紹介させていただきました。
次回は、この問題に対し、TM-RoBoの基本機能<称呼検索>がどのような解決策をご提案できるのかご紹介したいと思います。



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[ 執筆者 プロフィール ]

岩原 将文 /株式会社IP-RoBo CEO

 

2000年弁護士登録。

主として、特許、著作権その他の知的財産権に関する相談、契約、訴訟等を行う。

大学・大学院時代には、機械学習に関する研究を行っていた。

 

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