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コロナによる影響で大活躍の商品から商品区分を知る
こんにちは、弁理士の中村です。
今回は、コロナによる影響で大活躍中の商品にフォーカスを当て、商品区分への理解の重要性についてお伝えしたいと思います。
1、コロナ禍により定番化した商品
新しい商品・サービスで、どの分類に該当するのか明確ではない商品・サービスについて商標出願することも稀に発生します、特に最近では、コロナ禍により使うことになった商品が、どの分類で出願したらよいのか、当初は明確ではないものもありました。
例えば、次の商品です。
◆マスクケース
◆消毒液の噴霧器やスタンド
◆エレベーターやつり革との直接の接触を防止するための金属金具
現在はこれらの商品はすでに、J-PlatPatの商品・役務検索でもヒットするようになっています。
特許庁では、このような新しい商品・サービスについて出願がされると、その商品はどの区分が適当なのかを検討します。そして、出願人の便宜のために、新しくJ-PlatPatの商品・役務名検索に追加された商品・役務名を公表しています。ちなみに、2月末頃に上記のコロナ禍で使用頻度が増えた商品について、発表されています。
2、指定商品・役務とは
そもそも商標出願をするには、商標とともに指定商品・指定役務を特定しなければなりません。そして、指定商品・指定役務は、カテゴリー分けされた区分(「類」とも呼びます。)に従って、具体的に記載しなければなりません。
この区分は、商品の区分が第1類から第34類まで、役務の区分が第35類から第45類までと定められており、商標出願する際は、指定する商品・役務が第何類に該当するかを明記する必要があります。一般的には、商標出願に際して商品・役務の区分を調べるとき、J-PlatPatの「商品・役務名検索」(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/t1201)を使うことが多いと思いますが、もちろんTM-RoBoの[ 類似群コード検索 ]でも検索することができます。
3、各商品がどの区分に該当するのか
では、それぞれの商品がどの区分に該当するのか、今回は、TM-RoBoの類似群コード検索の検索結果を見ながら確認をしていきたいと思います。
◆マスクケース
マスクケースは、第5類、第18類、第20類に該当します。
さらに詳細を見てみると、マスク専用だと第5類、専用品ではなく小物入れも兼ねると第18類(=カバン関連の商品が入る区分)になります。また、テーブルなどに置くような置き型になると、革製は第18類、木製・プラスチック製は第20類に該当するようです。
このように、マスクケースでも種類によって、区分が異なってきます。
◆消毒液の噴霧器やスタンド
この場合は、消毒液を詰め替えて使用するような噴霧器は第11類で、消毒液ボトルをそのまま置いて使用するスタンドは第20類になると理解すればよいでしょう。このように、一見すると同じような商品でも、その機能や使用用途によって区分が異なる可能性が大いにあるのでご注意ください。
◆エレベーターやつり革との直接の接触を防止するための金具
ここでは、第21類で「接触感染防止用のつり革把持補助具」や「接触感染防止用のボタン押下補助具」などの表現が見つかりました。
4、まとめ
このように、新しい商品でも、特許庁ではその商品が該当する区分を決めて審査を行うので、出願する際には、J-PlatPatの商品・役務名検索やTM-RoBoの類似群コード検索で確認してから手続きするのがよいと思います。
また、同じような商品でも複数の区分に関連する商品が存在する場合もあるので、関連しそうな区分・類似群についても調査して、使用や出願の可否を検討することをおすすめします。
私の視点からみたTM-RoBoについてもお伝えしたいところですが、まずは、商標調査に関わるほとんどの方がご存知であろうJ-Platpatの実務的な留意点についてお伝えしました。
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[ 執筆者 プロフィール ]
中村祥二
IP-RoBo CTMO
Markstone知的財産事務所 弁理士
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